| ステップ | やること | 声かけ(定型文) | 所要時間 |
|---|---|---|---|
| 1. 予約確認 | PMSで予約を検索し、宿泊日数・部屋タイプ・料金を目視確認 | 「お名前をお伺いできますか」 | 30秒 |
| 2. 本人確認 | 宿泊者名簿への記入依頼。外国籍はパスポート確認 | 「こちらにご記入をお願いします」 | 30〜60秒 |
| 3. ルームキー発行 | エンコーダーでカードキーを発行し、部屋番号を伝える | 「お部屋は○階の○号室です」 | 20秒 |
| 4. 館内案内 | 朝食・大浴場・Wi-Fi・エレベーターの場所を伝える | 「朝食は○階で○時からです」 | 30〜60秒 |
所要時間は予約ありのゲスト1名の目安。ウォークイン(予約なし)は料金説明が加わるため1〜2分長くなる
ステップ1 ― 予約確認
15:00、カウンターにゲストが立ちます。「いらっしゃいませ、ご予約のお名前をお伺いできますか」――チェックインの最初の一言はこれだけです。名前を聞いたらPMSの検索画面に入力し、該当の予約を開きます。
PMSで確認する項目
名前が聞き取れなかった場合は「恐れ入ります、もう一度お名前をお願いできますか」と聞き返します。聞き返すこと自体はまったく問題ありません。
ステップ2 ― 本人確認と宿泊者名簿
予約が確認できたら、宿泊者名簿(レジストレーションカード)への記入を依頼します。旅館業法で求められる記載事項は、日本国籍のゲストの場合は氏名・住所・職業です。
| ゲストの区分 | 確認する書類 | 名簿に記録する項目 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 日本国籍 | 法律上の書類提示義務なし(自館ルールで運転免許証等を求める場合あり) | 氏名・住所・職業 | 旅館業法第6条 |
| 外国籍 | パスポート(必須) | 氏名・国籍・旅券番号・住所・職業 | 旅館業法第6条+出入国管理法 |
外国籍のゲストにはパスポートの提示を求めます。「May I see your passport, please?」が定型文です。パスポートを受け取ったら、国籍と旅券番号をPMSまたは名簿に入力し、コピーを取って返却します。
ステップ3 ― ルームキーの発行
本人確認が終わったら、カードキーエンコーダーでルームキーを発行します。PMSで部屋番号を確定し(事前に部屋割りが済んでいればそのまま)、エンコーダーにカードを通します。
鍵を渡すときの手順
連泊のゲストにはカードキーを2枚渡すかどうか、自館のルールを確認しておきます。ツインルームで2名の場合は、2枚発行するのが一般的です。
部屋番号の読み上げに注意
カウンターで「508号室です」と大きな声で言うと、周囲のゲストに部屋番号が聞こえます。カードホルダーの番号を指で示すか、低い声で伝えます。
ステップ4 ― 館内案内
鍵を渡した直後がゲストの注意力が最も高い瞬間です。館内案内はこのタイミングで、短く伝えます。
| 伝える項目 | 定型文 | 補足 |
|---|---|---|
| 朝食 | 「朝食は○階のレストランで、○時から○時です」 | 朝食付きプランの場合のみ。素泊まりには不要 |
| 大浴場 | 「大浴場は○階です。○時から○時まで使えます」 | 大浴場がないホテルは省略 |
| Wi-Fi | 「Wi-Fiのパスワードはお部屋のカードに記載しています」 | 聞かれる前に伝えると印象がよい |
| エレベーター | 「エレベーターはあちらです」(手で方向を示す) | ロビーの構造によっては案内不要 |
| 自動精算機 | 「チェックアウトはあちらの精算機でもお手続きいただけます」 | 自動精算機があるホテルのみ |
全部を一度に伝えると覚えきれません。朝食とエレベーターの2点を必ず伝え、残りは「何かございましたらフロントまでお電話ください」で締めます。
予約が見つからないとき
PMSで名前を検索しても予約が出てこない。新人にとって最も焦る場面です。ただ、原因はほぼ決まっています。
| よくある原因 | 確認方法 | 解決策 |
|---|---|---|
| 名前の入力ミス(姓と名が逆、読みの違い) | ゲストに名前のスペルを再確認する | 部分一致検索で探す。姓だけ、名だけ、電話番号でも検索する |
| 同行者の名前で予約されている | 「ご一緒の方のお名前でご予約ではありませんか」と確認 | 同行者名で再検索 |
| OTAからの取り込みが未反映 | サイトコントローラーの画面を確認 | サイトコントローラー上で予約があれば手動でPMSに入力 |
| 日付の相違(ゲストが日付を間違えている) | 前後1日で検索する | 予約が翌日付ならゲストに確認し、当日分に変更 |
| 予約自体がない(ウォークイン) | 上記すべてで見つからない場合 | 空室があればウォークインとして受け入れ。料金を口頭で伝えてから登録 |
焦って黙り込むのが一番よくありません。「少々お待ちください、お調べいたします」と一言伝えるだけで、ゲストの印象は大きく変わります。自分で解決できなければ先輩を呼びます。
アーリーチェックインとレイトチェックイン
「まだ15時前だけど部屋に入れますか」「22時過ぎに着くけど大丈夫ですか」。チェックイン時刻のずれは毎日起きます。
| 場面 | 判断基準 | 声かけ |
|---|---|---|
| アーリーチェックイン(早着) | 清掃完了かつ空室 → 案内可。追加料金の有無は自館ルールに従う | 案内可の場合:「お部屋のご用意ができていますので、ご案内いたします」 案内不可の場合:「申し訳ございません、○時からのご案内になります。お荷物はお預かりいたします」 |
| レイトチェックイン(遅着) | 予約があれば何時でも受け入れる。無断の場合はノーショウ判定の時刻を確認 | 「お待ちしておりました。お部屋はご用意できています」 |
アーリーチェックインは「案内できるか、できないか」の二択です。清掃が終わっていなければ案内できません。曖昧に「もう少しお待ちください」と言うと、ゲストはいつ入れるか分からず不満が溜まります。具体的な時刻を伝えます。
よくある質問
出典
- 旅館業法(昭和23年法律第138号)第6条(宿泊者名簿)
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=323AC0000000138 (取得日: 2026-06-09) - 厚生労働省「宿泊業の職業能力評価基準」(令和4年改訂)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_07792.html (取得日: 2026-06-09) - 宿泊業技能試験テキスト(旅館・ホテル分野)一般社団法人宿泊業技能試験センター
https://shukuhaku-skills.or.jp/ (取得日: 2026-06-09) - 厚生労働省「旅館業における衛生等管理要領」(令和5年改正)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188169.html (取得日: 2026-06-09)
本稿はホテルのチェックイン手順の一般的な解説であり、個別の手順は自館の規定に従ってください。2026-06-09時点の情報に基づいています。
