まず、同じ項目をどこへ何回入力しているか記録する

PMSへの転記を減らしたいフロント責任者は、元の情報、転記先、件数、作業時間を一つの作業ごとに記録してください。氏名・住所・連絡先を宿泊者カードからPMSへ移す作業と、電話予約を入力する作業は、発生する件数も確認する項目も異なります。

自館で実際に行った作業を調べると、手入力が必要な項目と、連携や手順の見直しで減らせる項目を分けられます。最初に調べるのは、一つの勤務帯で繰り返している作業です。

内容確認日:2026年9月12日。本文の記録欄と計算例はBBが作成した業務確認の例です。

稼働室数から転記件数を決めず、実際の作業を数える

100室のホテルが80%稼働していても、その日に80件の転記が発生するとは限りません。連泊と新規到着では作業が違い、1予約に複数の宿泊者がいる場合もあります。何を1件と数えるかを先に決め、その日の実件数を記録します。

転記作業の記録欄

日付・勤務帯:
対象作業:
1件の単位(1名・1予約・1変更など):
元の情報と転記先:
入力する項目:
実際に処理した件数:
転記と照合に使った合計時間:
修正・確認し直しの件数と時間:
残っている作業と引継先:

作業時間は、転記・照合・修正を重複して数えないようにします。待ち時間や他の対応による中断は、入力作業の時間と分けて記録します。繁忙日と通常日で差がある場合は、それぞれ確認してください。

計算方法の例
1名分の転記・照合を1件とし、1件あたりの平均を2分30秒、対象の転記を40件と仮定すると、合計は100分です。これは仮の数字を置いた計算例で、導入効果や他施設の実績ではありません。

100分をそのまま削減見込みにしないでください。変更後にも、到着時の内容確認、未入力項目の確認、連携エラーへの対応が残ります。同じ種類・件数の作業で変更前後を比べ、残った作業時間も含めて差を確認します。

手入力が残る場面と理由を確認する

宿泊者名簿からPMSへの転記

宿泊者名簿と予約情報のどの項目が重なるか、どの項目をフロントで確認しているかを照合します。予約者の情報だけでは同行者の記録が足りない場合があるため、取得する情報と確認方法を決めます。

電話予約のメモからの入力

通話中に入力できない理由を確認します。画面の切替、端末の空き、料金確認など、紙のメモを使う理由を書き出し、手順を変えられる箇所を決めます。入力済み・未入力を区別する方法も確認します。

OTA予約・変更内容の手動入力

予約の新規登録、日程変更、キャンセルを分けて確認します。新規予約が連携していても、備考や変更内容が同じように反映されるとは限りません。反映しなかった項目と、その時の処理を記録します。

電子入力に変える前に、連携する項目を確認する

スマートフォンやタブレットで入力できることだけでは、PMSへの転記がなくなるとは判断できません。使用中のPMSと接続できるか、対象項目が反映されるか、既存の予約と正しく対応づけられるかを確認します。

これらは自館のシステム構成に応じた確認項目です。設定変更で対応できるもの、追加契約や改修が必要なもの、連携に対応しないものを分け、担当事業者から回答を得てから作業削減を見積もります。

名簿の保存要件を確認してから紙の運用を見直す

宿泊者名簿は、所定の方法で電子的に作成・保存できます。根拠は平成17年厚生労働省令第44号です。PMSに情報が入っている場合も、名簿に必要な項目、保存期間、画面表示と書面出力を確認します。

国の記載事項は氏名・住所・連絡先などで、職業は2023年の改正で削除されています。保存期間は名簿を作成した日から3年間です。名簿の記載事項と、電子化前の保存・出力確認をあわせて確認してください。

予約情報の連携と、法令上必要な名簿の整備は、それぞれ確認が必要です。連携したデータを名簿として使う場合は、不足項目をどう補い、誰が確認するかまで決めます。

支配人には、最初に見直す作業を一つ提案する

調べた作業のうち、件数が多く、手入力の理由と変更方法を確認できたものを一つ選びます。名簿の内容確認や精算の照合など、誤りを見つけるための確認まで一緒に省かないようにしてください。

館内で相談するためのメモ

見直す作業:
現在の件数・合計時間:
手入力が残る理由:
試す変更と必要な費用:
変更後にも残す確認:
試験の担当者・期間:
比較する件数・時間・修正件数:
採用するかを決める日と判断者:

試験後は、処理した件数と内容をそろえて比較します。勤務時間全体が短くなるかは、到着が集中する時間帯や人員配置にもよるため、転記時間の差だけで判断しないようにします。

記録した作業をもとに、チェックイン業務を検討する

BB予約管理の資料で、対応する業務を確認する

資料を請求する

転記作業を見直す際の確認事項

PMS入力の「二度手間」とは何ですか?

紙の名簿や予約メモなどにある同じ項目を、PMSへもう一度入力する作業です。内容の正確さを確かめる照合は、転記と分けて必要性を判断します。

二度手間はどのような場面で発生しますか?

宿泊者名簿からの転記、電話予約のメモからの入力、OTA予約や変更内容の手動入力などです。自館で発生した件数と、手入力が残る理由を記録します。

二度手間のコストは時間だけですか?

転記・照合に使う時間に加え、入力誤りの修正や、確認し直しに使う時間も調べます。どの項目で誤りが起きたかを記録すると、変更する手順を決める材料になります。

宿泊者名簿は紙でなければいけませんか?

所定の方法で電子的に作成・保存できます。必要な記載事項、作成日から3年間の保存、画面表示と書面出力などを確認してから紙の運用を見直します。

入力経路を一本化するにはどうすればよいですか?

元の情報と転記先を整理し、使用中のPMSへ連携できる項目を確認します。新規・変更・キャンセル、反映しない項目、失敗時の対応を試してから変更します。

二度手間を解消すると業務削減はどれくらい見込めますか?

稼働室数だけでは見積もれません。実際の転記件数と作業時間を測り、変更後にも残る確認・修正を含めて、同じ種類・件数の作業で比較します。